イデア

和食の長所、和食に伝わる心、生命の尊重などについて

代替肉の普及による動物の命の救済

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代替肉ブーム

最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。

 

アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注になるという。

朝日新聞 2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)

  • 「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞だけを取り出して、これを培養・増殖してつくられるものであるため、動物の命を犠牲にする必要がない。

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「代替肉」の普及による動物の命の救済

牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、なでてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。

 

牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせ、目には涙をためているという。

 

豚の場合は、普通6ヶ月という非常に短い命を終える。最近では、わずか二人の人間の管理の下で、年間数千頭もの豚肉を生産するオートメーション化された工場すら増えつつある。こうした工場では、豚のいのちは、与えられる数キロの餌を1キロの豚肉に変えるための単なる「機械」のように扱われてしまう。

 こうしたなかで、代替肉の普及こそは、動物の命を救済するうえで重要な役割を担うものである。

最近では、コメ・野菜・魚介類・鶏肉中心の食生活が、肥満や成人病を予防する健康長寿食として、国内外の多くの人たちの関心を集めている。